関西2014年夏アニメ 放送時間まとめ

今期も関西における今期のアニメの放送状況を表にまとめました。いつもどおりしょぼいカレンダーのデータを利用させていただいています。ありがとうございます。予約設定時の確認などにお役立てください。

今期の関西最速は三作品となりました。

今期は最速が3作品のみとなってしまいました。残念です。来季におおいに期待しましょう!

ペルソナ4 ザ・ゴールデンは、同名のゲームのアニメ化で、2011年の秋アニメとして放送されたペルソナ4の関連作品です。僕は原作をプレイしていないので、ザ・ゴールデンではどういった展開になるのかが楽しみです。新キャラがきになる感じですね。

黒執事 Book of Circusは、黒執事シリーズ三度目のアニメ化です。すごい人気ですね..。僕はあまりくわしくないですが、宮野真守の活躍に期待したいです。

モモキュンソードはもともとはWebサイトで声優の方が、オリジナルの物語を朗読してくれる企画だったらしいのですが、その物語のストーリーがアニメ化したということのようです(もともとはパチンコのシリーズだった?) 。出自がちょっと変わっているだけにどういう作品になるのか楽しみですね。

関西勢には少々厳しい期とはなりましたが、くじけずに今期もがんばりましょう!

関西での放送開始が遅いばらかもんの放送情報は以下になります。


TypeScriptリファレンスを読んだ

チームでTypeScriptを使う機運の高まりを感じたので、最近出てイケてると言ううわさの
TypeScriptリファレンスを読んでみた。

TypeScriptリファレンス Ver.1.0対応

TypeScriptリファレンス Ver.1.0対応

本の内容は、TypeScriptの基本的な文法や開発環境などについて、網羅的に教えてくれるというものだ。JavaScriptについてあまり知らない人も読めるようになっているので、JavaScriptを使っている人であれば、分厚さの割には素早く読める(本文にもこの章は知ってたらとばしてよいと書いてある)。特に、TypeScriptをしっかり使った上でないとわからないような、実用上のアドバイスも書かれていて参考になる。例えば、型システムの微妙な動作をうまく回避する方法や、なぜそういった動作になっているかが、TypeScriptの開発コミュニティの議論を踏まえて解説されていたりする。

本書を読むと、JavaScriptととの互換性を壊さずに型システムを導入するために、涙ぐましい努力をしまくった結果がTypeScriptなのだということがわかる。

TypeScriptの言語機能は、JavaScriptからみると、型システムに関係ない部分は最低限しか追加されていない。classやmoduleの機能は追加されているが、ECMAScript 6などの標準を見据えているし、いきなりパターンマッチが使えるようになったり、部分適用がサポートされたりはしていない。実際、TypeScriptにはランタイムがほぼ必要なく(継承を使った時だけ6行だけランタイムが出力される)、比較的シンプルなJavaScriptのコードに変換されるだけだ。

型システムに関しては、変数やメソッドに型アノテーションを記述できたり、interfaceを定義することができるようになったりと、多くの言語機能が追加されるが、これらはコンパイラが型チェックに利用するだけで、最終的に出力されるJavaScriptのコードには現れない。型を削れば、素のJavaScriptとして使えますってのを目指してるんじゃないかと思う。

JavaScriptのライブラリを使うための型定義の記法が充実しているのもおもしろい。JavaScriptのオブジェクトは、たいへん柔軟なので、例えば、関数オブジェクトにプロパティを代入することで、関数としても呼び出せるし、モジュールのようにも使うことのできる。本書で例にあげられていたjQueryの$オブジェクトは$("#content")のように関数としても呼び出せるし、$.ajax(...)のようにモジュールのようにも使うことができる。$オブジェクトのTypeScriptの型定義を本書から引用したのが以下のコードだ。

interface JQueryStatic {
  (selector: string, context?: any): any; // $("#content") のような関数としての型定義
  ajax(url: string, setting?: any): any;  // $.ajaxの定義
}

declare var $: JQueryStatic;

こういった、複雑で型をとらえずらいオブジェクトにも型を与える方法があって、徹底してると思う。引数の型が変わるオーバーロードされた関数の定義の方法なんかもあって、JavaScriptの構造に型を与えることに対する情熱を感じる。DefinitelyTyped/DefinitelyTyped: The reposi... - GitHubが便利。

本書を読んだおかげで、TypeScriptがどういった言語を目指しているのかが理解できたように思う。チームに導入しても良さそうかという判断をするのには調度よかった。TypeScript自体については、言語機能に派手さはなくて無難という感じだけど、JavaScriptに型システムを載せるということについて、徹底して取り組んでいると感じた。伊達にTypeってついてなかった。ECMAScriptに型システムが追加されるということは、しばらくはなさそうだし、Dartのような代替言語がすべてのブラウザで実行できるようになるのも先に思う。純粋にJavaScriptに型システムがつきましたよということであれば、受け入れられやすく、ECMAScript 6世代くらいまではメンテされていて使っていけそうだなと感じた。

Kinedle版もあった

TypeScriptリファレンス Ver.1.0対応

TypeScriptリファレンス Ver.1.0対応

UNIXという考え方読んだ

誕生日に id:aereal さんに頂いた本。ありがとうございます!

UNIXという考え方―その設計思想と哲学

UNIXという考え方―その設計思想と哲学

たいへん有名な本。原著は1994年に書かれていて、古典という感じ。

大きな一枚岩のソフトウェアよりも、cat、sort、uniq、sedやawkのような小さくて便利なツールを組み合わせることが好まれる。UNIXの世界には、こういった、UNIX開発者やユーザがが大事にしている哲学があり、そのおかげで、この本が書かれた1994年、そして現代においてもUNIXが広く使われることになった。この本では、そういったUNIXの考え方のエッセンスの部分を9つの定理にまとめてとして詳しく教えてくれる。

  • スモール・イズ・ビューティフル
  • 一つのプログラムには一つのことをうまくやらせる
  • できるだけ早く試作を作成する
  • 効率より移植性
  • 数値データはASCIIフラットファイルに保存する
  • ソフトウェアの挺子(てこ)を有効に活用する
  • シェルスクリプトを使うことで挺子(てこ)の効果と移植性を高める
  • 過度の対話的インタフェースを避ける
  • すべてのプログラムをフィルタにする

いくつか、おもしろかった部分をピックアップしてみよう。

第一のシステム、第二のシステム、第三のシステム

"できるだけ早く試作を作成する"について説明してくれる3章で説明されている第一、第二、第三のシステムの話が特におもしろい。曰く、人間にはこの三種類のシステムしか作れない。

第一のシステムは、一人もしくは少人数が、時間に追われる中で創造性を発揮し、勢い良く作ったシステムだ。時間追われたために、足りない機能もあるが無駄はなく効率的に動く。第一のシステムまったく新しい考え方を導入するので、はじめは世間には相手にされない。

しかし、第一のシステムが成功しはじめると、多くの人が集まってくる。そして、第一のシステムにより有用性が証明されたアイディアをもとにした新しいシステムが作られる。これが第二のシステムだ。第二のシステムは第一のシステムに目をつけた多くの参加者からなる委員会が機能を決定する。その結果として、多くの人の意見を取り込みすぎため、機能は多いが、無駄のある遅いシステムができあがる。多くの人に期待された第二のシステムは時には商業的にも成功するが、実はあまり役に立たない。

第二のシステムの失敗に反省した人々が、第三のシステムを構築する。第三のシステムだけが、第一のシステムが発見したアイディアと第二のシステムの中で見つかった必要な機能をバランスよく取り入れて、やっと役に立つシステムを構築することができる。

UNIXの考え方では、なるべくはやく第三のシステムを構築するために、すばやく試作することをおすすめしている。直接、第三のシステムをつくることはできないのだ。

必ずしもこうだと言い切れるものではないだろうが、実感としては同意できる。よくできたと思えるソフトウェアが一度にできることはない。イテレイティブな開発が現代のアジャイル開発手法では推奨されているけども、1994年の時点でもこのような話があるのはおもしろい。

ソフトウェアに完成はない

ソフトウェアには常に改善の余地はあるのはもちろんだし、時間的な制約などでそのソースコードは必ずしも最高の状態が保たれているわけではない。曰く、ほとんどのソフトウェアは妥協の産物だ。完成することはなく、ただリリースがあるだけだ。

ソフトウェアや計算機が常に進化していることを意識しなければならない。UNIXの考え方はソフトウェアの進化にも強い。ソフトウェアを小さくてシンプルな部品に分割すれば、将来の変更に容易に対応できるし、ソフトウェアを容易に移植可能にしておけば、来年には利用できるようになる、よりはやい計算機でも簡単に動かすことができる。

この話もまったく納得するはなしで、ソフトウェアを常に進化する流動的なものとして扱うというのは、現代でもホットな話題だが、普段利用しているUNIXにもその考え方が息づいているというのも面白い。

シンプルなソフトウェアのコンポーネント化手法

小さなソフトウェアを組み合わせる方法がシンプルであることもUNIXでは重要だ。UNIXではパイプを通じたプロセス同士の通信の仕組みがあって、多くのソフトウェアがこのシンプルなインタフェースに準拠してる。第8章ではMHを例に複雑なメールアプリケーションが、40近くのコマンドの連携によって構築できることを示している。

ソフトウェアコンポーネントのように、ソフトウェア特定の機能群を部品として使う方法を標準化して、それらを組み合わせるだけでアプリケーションを構築できるようにするというアプローチはいろいろある(CORBAとか)が、大成功している例はあまりみない。たぶん気楽に試すには難しすぎるのではないかと思う。

UNIXのプロセス同士をパイプでつなげて通信する方法は、ソフトウェアコンポーネントほど複雑なことはできないが、そのシンプルさ故にアプローチとしては成功している。これくらいシンプルだと、ちょっと自分でも試してみようと思うし、シンプルなわりに強力なことができてしまうので、人気がでてエコシステムも潤う。バランスの妙という感じで真似できるならしたい。

まとめ

この本は、UNIXをお手本にしたソフトウェア工学について書かれた本だとも言えると思う。古典だが現代に通じる考え方が多くて参考になる。UNIXに慣れ親しんでいるひとは、あらためて読む必要はないかもしれないが、よくまとまっているのでポイントを整理するのにも良い。うすいしすぐ読める。

ときどき時代背景がわかる記述があるのもおもしろい。CD-ROMが今後のソフトウェア業界を大きく変化させるであろう、だとか当時の時事ネタを楽しめるのもおすすめ。

UNIXという考え方―その設計思想と哲学

UNIXという考え方―その設計思想と哲学

はじめてのClojure読んだ

はじめてのClojure (I・O BOOKS)

はじめてのClojure (I・O BOOKS)


nyampassの登尾さんの著書ということで読ませていただいた。URL短縮Webアプリケーションの実装を通じて、Clojureの基本や開発の方法を一気に学べる本。

全体としては、内容がすごく丁寧にかかれているので読みやすい。この本で特に良かったのは、Clojure界でのWebアプリケーション作成がすぐに開始できるようになっているところだ。例えば、Clojure界におけるWSGI/Rack的なものであるRingについてや、Leingenと連携した開発フローなどについて、簡潔に説明されていて、Clojure界のいまどきのWebアプリケーション開発手法に効率良く入門できる。

新しい言語を学ぶときは、文法や機能について知りたいのと同時に、その分野で流行っているライブラリや開発環境なども知りたいのでとても助かる。

一方、Clojureの言語自体のくわしい説明はあまり多くないので、言語自体に興味がある場合は別の本も読んでみたほうが良さそうだった。Clojureの本はあまりしらないけど、7つの言語 7つの世界にはloopの文法やSTMの解説がのっていた。

まず手を動かしてClojureでWeb開発をしてみたいという場合に読むととても良さそうな本だった。にゃんぱす〜

カラフルFizzBuzz

f:id:hakobe932:20140611222819p:plainなんかかわいいような気がする。Clojureの入門に書きました。

f:id:hakobe932:20140609223757p:plain

括弧の色の感じとか、縦に揃ってる感じとかそういうのです。

u (id:ujihisa)

1, 2など数字部分の出力もできるようになる修正を行うと聞いて

まじだ!! これははずかしい!

f:id:hakobe932:20140610003857p:plain

まとまりが悪くなった気がするのが残念。

f:id:hakobe932:20140610091728p:plain

うむ

空文字列ではなくnilでよいとのこと!

f:id:hakobe932:20140611222819p:plain

情熱プログラマー読んだ

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方

誕生日に id:shiba_yu36 さんにもらった本。ありがとうございます!

ソフトウェア開発者が、たいくつしない幸福な人生を送るためのヒントを、コラム形式で解説してくれるという内容の本。コラムは53個くらいあって思ったよりボリュームを感じる。

本書では随所で、ソフトウェア開発のメタファが使われている。本の構成自体も、ソフトウェア開発者を1つの製品だとみなした時に、どのようにその製品を社会に対して売り込んでいけばよいかという観点によるものになっていて、大きくは以下の5つの章からなっている。

  • 第一章 市場を選ぶ
  • 第二章 製品に投資する
  • 第三章 実行に移す
  • 第四章 マーケティング... スーツ族だけのものじゃない
  • 第五章 研鑽を怠らない

この本が良いのは、各コラムの最後に必ず"今すぐ始めよう!"というコーナーがついていて、コラムで紹介されたアドバイスを元に具体的に何をすればよいかがのっているところだ。

例えば、"8 スペシャリストになろう" というコラムは、ちょろっとかじっただけではない、その道に深い知識を持つ真のスペシャリストになるべきだという内容だ。このコラムの"今すぐ始めよう!"コーナーでは、自分のつかっているプログラミング言語の実行環境(たとえばJavaならJVM)について詳しく学んでみることを提案してくれる。イイハナシダナーで終わらずに、具体的な行動に移しやすくて参考になる。

おもしろいコラムはいくつかあったけど、印象に残っているものの1つが "47 ロードマップを作る"というコラムだ。ソフトウェアのように自分という人間のロードマップを考えることで、軌道をはずれていないか、着実に前進しているかの目安が得られるだけでなく、自分自身の全体像を把握できるようになるらしい。そして、たくさんの機能をまとまりなく組み合わせたソフトウェアが役に立たないのと同じで、むやみにスキルを学ぶのは得策ではなく、ロードマップによって全体像を踏まえた上でその一部分について学んでいるという風になれば、より高い成長が得られる、とあった。

自分もわりと技術をつまみ食いしがちなので、全体的な方向性みたいなのがあると、効率よく勉強できるようには思う。新しいライブラリを勢い良く作りまくれるタイプだとか、開発プロセスにくわしいだとか、標準仕様に異常に明るいとか、周りにはいろんな方向性をもったエンジニアがいるけど、自分はどのタイプかと言われるとよくわからない。いいロールモデルみたいなのを見つけたい。

全体的に意識高めでちょっと読むのがたいへんだけど、とりあえずポジティブな内容なので、ソフトウェア開発者としてがんばるぞ!という気分になれるのは良い。説得力もあるので、"今すぐ始めよう!"のコーナーの内容を1つか2つ選んで実践してみたい。

君にはほかにいろいろな職業を選ぶ道もあっただろうが、この仕事は面白い。クリエイティブな仕事だ。<<中略>>

ソフトウェア開発は、やりがいがあって、しかも報われる仕事だ。芸術活動のようにクリエイティブでありながら、具体的で数値化できる価値を生み出せる。
ソフトウェア開発は楽しい!

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方

大学で公演してきた

所属していた学部が10周年ということで、1期生の人たちは今どうなっているかというパネルディスカッションに出演させていただいた。

情報理工学部10周年イベント 「あいちゃれ×みらい塾 次世代グローバルIT人材を生み出す非常識と常識」 | Facebook

基調講演の高須賀さんのお話がたいへんおもしろくて、ハードルが高い状況でトークが開始されたものの、自分はともかくパネラー方々がみなめっちゃ個性的なこともあって、中々おもしろいセッションになった気もする。

聴衆の多くは現在学部に通っている学生さんが多かったので、話題が自然と学生さん達へのメッセージになったのだけど、みんな口をそろえて言ってたのは、何かしら好きなことを見つけてのめり込むと良いということであった。

こう書くと意識高いみたいな話になってつらいものの、自分がめっちゃおもしろいと思っていることをやり続けるのは、モチベーションを維持しながら修行して能力を高めるのに大変効率が良い。その結果として良い成果が出たり、お賃金をいただけたりして、どうにか幸せになれるのであれば、そんなにうれしいことはないという話。

パネラーの人たちはそれぞれ勢いのある成果があって、そういう人たちが一斉に好きを貫け!とか言っていたら、学生さんにとっても、まぁまぁ迫力があったような気もする。

振り返ると、自分も、プログラミングやインターネットおもしろいとか言っていろいろやっているうちに、今の仕事を楽しくやらせてもらっているのがある。わりと雑に選択肢を選んできたこともあるものの、なるべくおもしろさを損なわないようには選んできたつもりで、今のところモチベーションもなんとか運用できてる。なんとか運用しているという風では良くないので、もっと効率良くはしていきたい気はしてる。いい感じの成果を得てモチベーションを高めたいけど、それはがんばるしかない。いい感じの成果についてはひとでくんも何やら書いてた(■ - hitode909の日記)

ともあれ、イベントに呼んでいただいて、おもしろい話も伺えたし、同期ががんばってる様子もわかったし、わかものといろいろ交流することもできて良かったです。ありがとうございました。

わかもの向け情報: 何かしら好きなことを見るけるのに便利なインターンシップがあるのでどうぞ。

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