これまでMacのTimeMachineバックアップのために、外付けのHDDを利用していた。当然、どこかでタイミングで容量が足りなくなるので、時々バックアップ用HDDを買い足す運用をしていた。当座のバックアップという意味では困らないもの、結果として謎のHDDが押し入れにたまってきて、データを整理できているという状態ではなかった。また、昨今、子供の写真を撮ることも多くなってきたのでRAWの写真データを置いておける場所が欲しいと思うこともあった。
こういう文脈で、以前からNASを導入したいと思っていたのだけど、いざ購入するとなると、NAS本体以外にもHDDをいくつか買う必要があり、結構費用がかかるので躊躇していた。しかし、そう言って不便な生活を続けて暮らしているのも、どうなのかという気持ちになっていよいよ購入することにした。
NASの選定
個人用のNASの製品は世の中に色々あるが、まずQNAPの製品から選ぶことにした。Synologyの製品なんかも評判が良いと聞くが、周囲の信頼できるエンジニアの皆様の評判や、自分が仕事などでNASを使っていた時の安心感からQNAPから選んだ。気分で決めたという感じだけど、機能の違いも大きくはなさそうだし、選択肢が多いところから選ぶのも大変なので、まぁいいかという気持ち。
NASのHDDのベイの数は、2ベイにすることにした。4ベイの方が、より安全な構成をとりやすかったり、初めは2ドライブからはじめて徐々に拡張することもできたり、と明らかに便利なのはわかる。が、単にNAS本体のサイズが大きくなって邪魔なのと、程よい性能と価格のバランスの機種がなさそうだったので諦めた。
あとは、そんなに頻繁に買い換えないだろうから、4,5年後も使えそうな拡張性や性能を備えていて欲しい。うどんちゃんのアドバイスも参考にした。
QNAPってやつがいいです
— ウェルうどんing (@_udonchan_) 2021年1月23日
10Gbit Ether が増設できるやつが良いです
— ウェルうどんing (@_udonchan_) 2021年1月23日
上記のような要件を中心に考えて、選択肢は以下となった。
- TS-253D
- 2.5Gbpsのイーサネットポートを備えている。ボードを追加して10Gbpsのイーサネットにも対応可。候補の中では一番性能が高いが、価格も高い
- TS-251D
- TS-253Dより性能は劣るが、パーソナルユースとしては良い性能で、4,5年使い続けられそうな安心感はある。2.5Gbpsのイーサネットポートはないが、拡張ボードが取り付け可能
- TS-231K
- 買いやすいグレードの製品。2ベイ製品というくくりでは、TS-230と比較した時に性能が低く、価格が少し高いので選びにくい
- TS-230
- 一番新しいエントリモデル。昭和家電ぽい色。価格に対する性能は良いため、意外とこれも長持ちするかもしれない。拡張性は無。Synologyを意識している感じがある
QNAPの製品比較ページ が役に立つ。

結論としては、真ん中くらいに位置するTS-251Dを選んだ。自分の用途ではTS-253Dほどの性能が必要ではなさそうだが、長く使うために拡張性はほしいよねということで。最高級機を選択する勇気はないのであった。

QNAP (キューナップ) TS-251D NAS の機能性を拡大させる PCIe スロット を搭載。Intel デュアルコア採用のマルチメディア NAS
- 発売日: 2020/02/21
- メディア: Personal Computers
HDDの選定
次はHDDの選定をする必要がある。なんかこれは、もうわからない。俺は雰囲気でHDDを選んでいる。
Western Digital REDやSeagateのIronWolfというNAS向けの製品を買うのが良いとされているようだ。なんか雰囲気でWestern Digitalを選ぶことにした。
容量あたりのコスパでは8TBや10TBのものが良いようだった。しかし、冷静に自分の写真を撮るペースなどから計算すると、8TBのHDDを使い切るのに何年もかかりそうで、その前にHDDが故障しそう。ということで、4TBのモデルを2台購入することにした。

Western Digital HDD 4TB WD Red NAS RAID 3.5インチ 内蔵HDD WD40EFAX-EC 【国内正規代理店品】
- 発売日: 2020/02/14
- メディア: Personal Computers
容量以外にもHDDの記録方式の違い(SMR, CMR)がある。調べてみると、CMRが良いとされている雰囲気が感じとられたが、違いは軽微という話もあり、最終的には気にしないことにした。Western Digital REDの場合は4TBの製品はSMR、8TBの製品はCMRであったりする。
購入
なんとなく、QNAPのオフィシャルサイトからリンクがあって、価格も安いTSUKUMOから購入することにした。
QNAP キューナップ TS-251D-2G 《送料無料》|TSUKUMO公式通販サイト
同時期に製造されたHDDを利用すると、同じ工程で製造されていることなどにより性質が似かより、故障時期も近くなる可能性が高いという話題がある。HDDはRAID1で運用の予定なので、同時に故障するのは困る。運要素もあるし、あんまり気にしても仕方がないとは思うものの、面白がってHDDの一台はAmazonから購入することにしてみた。流通の感じの違いから多少は製造時期の違うHDDが入手できるかもしれない。
「HDDのロットが揃わないように、購入サイトを別々にしたろ!」
— hakobe (@hakobe) 2021年1月28日
→ 同ロット、製造日一日違いの製品が届いて、なるほどねってなってる
結果、同じロットの製品が届いた。何もいうことはできないが、そうなんだね...という感じである。
設置
無線LANルータの近くに設置するのが、電源やネットワークの都合で良さそうである。しかし、あいにく無線LANルータは配線の都合で台所の端っこに置いてあり、子供が蹴ったりしそうで不安。
結局、テレビ台の下の方に設置することにした。夏場の熱などが多少気になるが、まぁ、あまり物は置いてないので大丈夫やろ。ピカピカひかるLEDが子供の視界内に入るとターゲットにされて危険なため、ちょうどLEDが見えないように設置してある。
便利に使ってる
今のところはTimeMachine用 + 古いデータ置き場になっていて普通に便利に使えている。QNAPはWeb設定画面が妙にリッチで面白い。
AWS S3 Gracier にデータをバックアップする機能なども備えているので、ディザスタリカバリ的な感じで大事な写真をバックアップとかしたら面白い気もするけど、意外とデータ保管費用がかかるので、手は出せてない。
最近のQNAPはDocker動いたりするので、なんか遊んでみたらいいのかもしれない