なんかおもしろくて一気に読んでしまった。
千年後の人間社会はどうなってるのか、過去の技術はどうなってしまっているか、自然環境はどうなってるのか、生物はどのように進化し得るのか、なんていうのを考えるといくらでも妄想して発散してしまいそうだ。この物語では、人間が超能力を使えるようになったという設定から、世界観を組みたててみているところがミソなのかなーと思った。
特に人間の社会がどのように変化するのかというところに焦点があたっているように思う。作者は超能力が使える人間がいる世界で、今から千年くらい立つ間に、社会にどのような問題が起きるかを考えてみたのだろうか。考えてみると、わりとどうしようもなくなって破滅するしかなさそうだけど、その世界には超能力があったりするわけだから、知恵をしぼってどうにかしているはずである。そんな社会で、新しい問題が発生する。その時どのような事件が起こったりするのだろうか。
千年後の人間社会が細部まで考えられていて、しかし、物語の中ではそれらが本当どうなっていうのかは、なかなかはっきりしないので、どきどきしながら読めた。おもしろかったです。
- 作者: 貴志祐介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/09/28
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